妻子ある男の子を身ごもって、堕うさざるをえなかった看護婦の怨念を描いた「白き手の報復」。
医師の論文作成のための危ない仕事をし、医師は偉くなっていくが、自分は一生浮かばれない。
それを恨んだ実験助手が教授、助教授を次々に自血病にしていく「空白の実験室」(『白き手の報復』所載)。
人間の怨念ややり切れなさをやや誇張しているものの、一つ間違えば、どこの病院の医局にも起こりそうな事件として描いています。
渡辺淳一の短編に、ほとんど死にかけた少女に心臓マッサージをする医師と蘇生器で呼吸係をする医師二人の会話を描いた「少女の死ぬ時」(『白き手の報復』があります。